今野勉 『テレビの嘘を見破る』 新潮新書 ★★★
著者 今野勉
出版 新潮社
価格 700円(税抜)
ISBN 4-10-610088-6
出版 新潮社
価格 700円(税抜)
ISBN 4-10-610088-6
評価 ★★★
偽らない力作だが自己弁護のように読めてしまう
書名から、テレビの嘘を面白おかしく暴く暴露本かと思ったら、著者自身のドキュメンタリーを作る立場から、ドキュメンタリーの作法について問題(やらせや虚偽)について弁明を展開しながら、さらに問題の根源を追求しようとする力作。
制作者側からの問題分析の視点を提供してくれた力作であることは間違いないのだけれど、視聴者がドキュメンタリーを見るときに暗黙に期待しているもの-時系列放送や現場性、対象の自発性-への偽りをすべて制作者側の「工夫」とした上で、「ドキュメンタリーは自由なものなのだ」といいきってしまうのはかなりの違和感がある。
今回の選挙を見ても、ほぼ「事実」すらテレビに作られてしまっている(誘導されてしまっている)現代では、もっと制作者側には作ることに対しての怖さを謙虚に感じてほしいと願う。


