三浦展 『下流社会 新たな階層集団の出現』 光文社新書 ★★★★
マーケティングの専門家による消費者アンケートからみる日本の社会構成変化論。「総中流社会」から、その日を楽しく、自分らしく生きたいという価値観が、学歴も年収も階層意識も「下流化層」を作り出している様子を浮かび上がらせた力作。
ようは「二極化社会」、「階層固定化社会」、「年収300万社会」の別側面なのだが、アンケートという生の声を素材にして、年代や世代を著者独自の視点で切り取り、比較したのが良かった。また現在の分析だけでなく、今後の展望も考えさせられるものがある。
著者も書いているように、サンプル数が少なく、仮説に誘導しているところもなくはないが、だからこそ、ダイナミックな論説ができあがった。


