姫野カオルコ 『終業式』 角川文庫 ★★★★★
著者 姫野カオルコ
出版 角川書店
価格 590円(税抜)
ISBN 4-04-183511-9
出版 角川書店
価格 590円(税抜)
ISBN 4-04-183511-9
評価 ★★★★★
メールも携帯もない時代のかっこ悪く温かい人生の話
20年間にわたって交わされた手紙やメモ、FAXから読者が出来事や託された想いを感じる小説。
手紙なので書き手の主観のみで構成され、手紙の最後を見なくては、誰が誰宛に書いたのかわからなかったが、戸惑ったのは最初だけで、すぐにかぎ分けられるようになった(もちろん作者の腕前だろう)。
内容は70年代から90年代前半、メールも携帯もない時代の、会わなければ手紙でしか想いを伝えられなかったころの話。
だからこそ、その手紙に託した想いは真摯で、かっこ悪く、共感してしまう。
人生はかっこ悪い。
想いを隠し、行き違い、迷い、間違い、傷つき、傷つけるからかっこ悪い。
それでも、それなりに幸せを目指し、幸せを得ていくところに作者の温かみを感じた。
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姫野カオルコ 『終業式』 角川文庫


