2006年04月13日

速水敏彦 『他人を見下す若者たち』 講談社現代新書 ★★★

他人を見下す若者たち
著者 速水敏彦
出版 講談社
価格 720円 (税抜)
ISBN 4-06-149827-4

評価 ★★★
単なる愚痴で終わらせないために

 著者の造語“仮想的有能感”-自己の過去経験にはまったく左右されない自己評価-をキーワードに“若者”を読み解こうとする意欲作。

 だけど、その“若者”自体が仮想的で、時代もバラバラ。著者のイメージが先行し調査範囲も狭い。それならそれで、典型的な例を集められれば楽しめたけどそれもない。また引用もほとんど他の新書からで、外国人についても又聞きで原書にあたっていない始末。

 本を書くべきバックヤード(きちんとした調査やら内証)が感じられないので、単なる愚痴を羅列しているだけに読めてしまう。

 それでも“仮想的有能感”という想定自体はよく、実生活でも有益な視点を提供してくれた。これをうまく調理できる能力が著者にあればもっとよい本になったのに。

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速水敏彦 『他人を見下す若者たち』 講談社現代新書