2006年08月21日

コウハウジング研究会 『コウハウジング―欲しかったこんな暮らし!子育て、安心、支え合う仲間たち…アメリカの新しい住まいづくり』 風土社 ★★★★


コウハウジング
著者 コウハウジング研究会
出版 風土社
価格 1,800円 (税抜)
ISBN 4-938894-38-6

評価 ★★★★
コモンハウスを中心としたゆるやかなコミュニティのあり方

 コウハウジング-コモンハウス(共同キッチンやリビング、趣味の作業場)を中心に20戸ほどの家族が集まり、半共同生活をするの海外事例紹介。原著はあるけど、日本の研究会が大幅加筆。日本の事情にも言及がある。

 コウハウジングとは、いろいろな世代、職業の人が、同じコミュニティとしての意識を持って共同生活し、子育てや安全、老後など、生活のあり方を探っていく新しい提案。コモンハウスがあるため占有部は比較的狭く低価格で済み、海外では低所得者向け住宅政策として検討している自治体もあるみたい。

 コウハウジングで特徴的なのは、コモンハウスと共同作業。コモンハウスでは当番制で夕食を作り、共有スペースの庭仕事や大工仕事、農作業など共同作業がある。

 共同生活というと、コミューンを思い浮かべて拒否反応があるけど、コウハウジングでは、プライベートは確保された上で、話し合いでコミュニティを運営する。通常、夕食当番と共同作業には参加義務はあるけど、自分の得意な料理と、得意な作業グループに入れば、趣味と考えられなくもない(夕食の参加は事前申告で自由)。

 コウハウジングでは、戸数を制限(住民主体で検討すると大規模になりづらい)しているので、すべての家族の名前と顔も覚えられるサイズ。夕食を一緒にとる(しかも自分たちで作って!)ことが多いため、自然と共同意識が高まる仕組み。

 毎日が林間学校のようで楽しそう。

 日本で広める上での不安点としては、多様な参加者をどう集めるのか、長距離通勤になってしまう場合共同作業ができるのか、不動産所有神話をどう克服するのか、融資が受けられるのか、住民の入れ代わりをスムーズに行えるのか等、挙げていけばきりがないけど、試みとしてはとても興味ある。問題点を含んだ続編レポートを期待。


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コウハウジング研究会 『コウハウジング―欲しかったこんな暮らし!子育て、安心、支え合う仲間たち…アメリカの新しい住まいづくり』 風土社