藤巻健史 『藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義』 光文社新書 ★★★★★ 内容は高度で、2000年前後の金融動向がよくわかる
金融の知識とは「金儲け」に不可欠な知識です。しかし、今やその重要性はそこに留まりません。マーケットが巨大になり、経済全体にまで関わっているからです。金融マーケット知らずして日本経済を語ることは、もはや不可能なのです。(P.4)
「伝説のディーラー」による6日間3時間ずつの講義をまとめたもの。おもに為替、債券、金利の金融商品について、社会人1、2年生向けに解説。口語調でとっつきやすいが内容は高度。でも投資がしやすくなった現在、個人でもこれくらいの知識が必要なんだよね。
先物やスワップ、オプションなど、よく耳にするけど実際のイメージしづらいものをきちんと解説。しかも入門書にありがちな一面的な解説ではなく、実務経験者らしく、その金融商品の活用法や問題点も指摘。これ1冊を熟読すれば、金融商品の大まかな知識は得られる。
また著者が凄腕ディーラーとして名を馳せた80年代後半から2000年にかけての、日本の金融政策や銀行のオペレーションの変化も興味深い。
400ページを超える新書としては異例の分量だけど、講義を書き起こしたのではなく、最初から文章として企画していれば、この3分の2くらいでできたんじゃないかな。


