山田秀雄 『もう、貴方はいりません―妻に捨てられないための基礎知識』 角川oneテーマ21 ★★★ 対談に臨む著者の姿勢で台無し
よく「離婚は結婚の数倍のエネルギーを必要とする」と言われるが、私はこれは真理だと思っている。
どんなにスムースにいった離婚であっても、やはりその当事者はかなり消耗する。消耗するだけではなく、いろんなものを失うし、自分のなかにぽっかりと空白ができる。
特にそれが熟年離婚の場合、リセットの利きにくい年齢になってきてるため、想像以上に応えるのである。(P.132)
もうひとつの2007年問題、年金分割に際して、妻から三行半を突きつけられないための基礎知識。もっとも、手遅れな人は、手遅れなんだろうけど。
熟年離婚は、若いころの離婚と違って、子どもが成人していれば養育費は発生しないが、財産分与が問題になることが多いことや、心理的なリセットが難しかったり、妻にとっては年金が分割されても十分な生活費がまかなえるとは限らないといった、熟年離婚ブームに安易に乗る危険を指摘している。
離婚の事例や、協議から調停、裁判の手順は単純に知識として面白い(役には立てたくないけど)。
ただ、巻末の東海林のり子との対談で台無し。
前半の東海林の体験談は素晴らしかったけど、後半になるほど著者の自説披露に終始し、東海林は単なる聞き役(仕事がらしょうがないけど)になってしまい、対談の意味を成していない。162ページの写真でも、ソファに浅く座り、きちんと相手に身を向けている東海林に対して、著者は深々と腰掛け、ふんぞりかえり、足組み。
印象だけの問題だけど、もっと他の写真はなかったのかな、編集部。
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