パオロ・マッツァリーノ 『つっこみ力』 ちくま新書 ★★★ メディアリテラシーを正しさからおもしろさに変える
愛と勇気とお笑い、これがつっこみ力を構成する三大要素です。どれもが、社会と人生をおもしろくするために欠かせない要素です。つっこみ力の目的は、社会と人生をおもしろくすることにあるのです。正しさをおもしろさに変えるのが、つっこみ力の目的です。(P.99)
千葉在住の“自称”イタリア人によるメディアリテラシー批判の、やっぱりメディアリテラシー論。既存のメディアリテラシーが一般に受け入れられないのは、正しさを証明するだけでつまらないからで、それをおもしろさに変革しなければ、人生も社会もメディアリテラシー力は高まらない力説。(実際はおそらく行われていない)講演形式をとっているのも、面白く理解してもらうための手法だろう。
で、実際にどんな手法を持って、メディアリテラシー力を高めるかといえば、相手はボケているのだから、つっこめ。つっこむことによって、自分も、相手も、観客(視聴者や読者)も巻き込んで場を盛り上げ、議論を続ける。
否定されることに慣れていなくて、過剰反応し、その人の過去や人格攻撃の応酬になってしまいがちな日本人の議論方法としてはいい手法かも。
相手を全否定しない愛と、まじめには反論しづらいものにも果敢につっこむ勇気、そしてそれを共通のお笑いという形でコンセンサスを得るつっこみ力。今度会議で真似てみようかな。


