金井壽宏 『仕事で「一皮むける」』 光文社新書 ★★★ もっとトップは「一皮むける」体験を語るべきだ
§12 「節目」に一皮むけ、キャリア発達を続けるために(P.234)肉声が聞こえ、息吹が感じられ、心臓の鼓動すら伝わってくるような物語。それが、わたしたちの身近に豊富にある。英雄や武将物語に範を求めてもいいが、現実に仕事と向き合ってキャリアを磨いている多くのビジネスマン(ウーマン)にとって、先輩たちが語る「一皮むけた経験」はもっと注目さてしかるべきだと思う。
関西経済連合会が2001年にまとめた報告書『一皮むけた経験と教訓 豊かなキャリア形成へのメッセージ-経営幹部へのインタビュー調査を踏まえて-』でのインタビューを元に新書用に再編集したもの。
企業のトップに「一皮むけた経験」をインタビューしたもので、「入社初期段階の配属・移動」や「初めての管理職」、「プロジェクトチームへの参画」、「ほかのひとからの影響」など、いくつかに分けて整理した。
トップが語る経験は、その企業の現在の有り様を決定づけたもので、その企業のメンバーが共有すべきものだけど、いつからかトップは語りかけるのを止め、ミドル以下も聞く態度をもたなくなってしまった。トップはその経験を会社の資産として残す義務があるし、ミドルも引き継ぐ責任がある。それが企業文化の継承ではないだろうか。
匿名であるので、ダイナミックさに書けるのが難点。


