中野雅至 『格差社会の結末 富裕層の傲慢・貧困層の怠慢』 ソフトバンク新書 ★★
しかし、格差拡大が続けばやがて国民も我慢の限界にくる。そうなれば、格差が容認される現代社会から一転して、国民の多くが「格差に怒り狂う社会」に変化する時がくるかもしれない。そのXデーはいつなのか、「どういう条件が重なった時」格差に対して国民が強い拒否反応を示すようになるのだろうか。(P.10)
小泉政権下で進行した「格差社会」に対して、ワークシェア、所得税、法人税、学校教育費の増額などの政策を提言する。
各国との比較で(つまみ食い的にだけど)、日本の税制(集め方と使い方)の格差への無対策ぶりを明らかにした。
ところが、バイアスをかけて読んでしまっているのか、どれも税主導の社会変革という役人らしい発想で、思考遊びにしか読めない。提言の内容も従来の税制を手直ししたもので、ドラスティックで急激な改善は見込めそうにない。
書く、そして読ませるほどの内容がこの本にあるとは思えない。
ただ企業が求める人材の能力をスキルスタンダードに基づいて公表するようにという提案は面白い。


