山崎元 『エコノミック恋愛術』 ちくま新書 ★★★★
第2章 恋愛ではバカに勝つのは難しい(P.60)まず考えたいのが、自分を売る際に「指し値」がいいのか、「成り行き」がいいのかという問題だ。
自分を安売りせずに、じっくり一定の売値を決める指し値型は、売買が成立した場合の後悔の可能性が小さくなるが、買いが指し値に届かない場合は、寂しい思いをする。目についた異性(とは限らないか?)に手当たり次第求愛する成り行き型は、もともとの自分の株価にもよるが、「出来ず」という結果にはなりにくい。そのかわり、後で「しまった」と思うことがあるのは仕方がない。
日経ビジネスアソシエ人気連載の書籍化。経済理論を恋愛に絡め(もしくは逆)、「恋愛のコツ」と「経済のツボ」を同時に伝えようとする意欲作。
雑誌連載時にも楽しんで読んでいたけど、書籍化されて一気読みしてみると、4年にわたる長期連載ながら、内容にぶれがなく、ちっとも古くなっていない。
筆者のいうように、こじつけの部分もあるけど、恋愛論ってだからこそ楽しい面がある。恋愛だけの恋愛論より経済理論と絡めてあった方がよっぽど納得できる点が多かった。
実感できないような難しい経済理論は出てこないので、経済理論を敬遠する向きにも安心して読んでほしい。


